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ゼフィルスが飛ぶ季節になりました!

朝9時ごろ、自然センター近くの林縁をふと見ると、キラキラしたものが3~4つ梢付近を舞っているのが見えました。ゼフィルスです。

ゼフィルスとは、広義的にはミドリシジミの仲間を指します。語源はギリシャ神話の西風の精ゼフィルス(ゼピュロス)で、そよ風の精という意味もあるそうです。分類が明確にされていない時代に樹上性のシジミチョウを総括してゼフィルスと呼んでいたのが、今も定着していてそう呼ばれているようです。

ゼフィルスの雄の翅は、多くが金緑色で、青緑や黄緑に輝くものもおり、その美しさから愛好家が多い昆虫の一つでもあります。知床では、日本産ゼフィルスのほとんどの種類が見られるようです。

今日の朝観察したゼフィルスは、後で調べたらジョウザンミドリシジミという種類でした。この蝶が3~4頭もキラキラと太陽光を反射しながら飛んでいたのは、縄張り争いをしていたためで、ゼフィルスは、林縁や林冠ギャップの太陽光の当たる空間に縄張りを張ります。実は面白い事に、縄張りを張る時間帯は種類によって異なり、同じ場所で縄張り争いをしているゼフィルスでも、時間帯が変わると別の種類になっていることもあるのです。

皆さんも、キラキラと舞う蝶ゼフィルスを是非観察してみてください。

 

(担当:新庄)

縄張り監視中の雄

縄張り監視中の雄