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スズメバチの巣作り

最近は暖かくなり、スズメバチをよく見かけるようになりました。この時期見られるスズメバチには働きバチや雄バチはいませんので、女王バチだけがとても忙しく飛び回っています。あちこち飛び回って巣を作る場所探しや、巣作りのための材料調達、巣作り、産卵、狩り、生まれてくる娘たち(働きバチは全て雌です)の世話など、全て女手一つでこなします。この時期に屋内によく蜂が入ってくるのは、女王蜂があちこち飛び回って巣作りに適した物件を探しているうちに迷い込んでしまうことが多いようです。

写真はキオビホオナガスズメバチの女王バチが巣の材料となる木の繊維をかじり取っているところです。材料調達をしているということは、どこかに良い物件を見つけたということなのでしょう。ちなみに蜂の巣は木の繊維から作られるので、精巧に作られた紙細工と言えるでしょう。

社会性をもった蜂は春、働き手の娘たち(働きバチ)が増えるまではこのように女王バチが単身で家事をこなし、やがて働きバチが増えると産卵に専念して家事を任せます。そして秋頃には次世代となる新女王バチと息子(雄バチ)を育て上げます。

みなさん、ハチを見つけたら、何をしているところなのか想像して、温かい目で見守ってあげましょう。きっとそのハチには帰るべき場所があり、待っている子供たちがいるかもしれません。

(担当:新庄)