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赤い惑星
赤い彗星と聞けばあの方ですが、赤い惑星「火星」の話です。
現在、地球と火星の距離が縮まっていて、7月31日に最接近すると言われています。
最近はどんどん火星が明るくなってきていて、金星と同じくらい明るく見えています。
昨夜は満月と火星が一番接近して見えた夜でした。
北海道では緯度経度の関係で見られませんでしたが、本日の未明に皆既月食と火星の共演を見られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。うらやましいですね。
国立天文台のホームページによれば、火星の大接近は実に15年ぶりとのことで、小接近のときよりも距離が半分になり、明るさも4倍以上になるとのことです。
具体的にどれくらいまで近づくかというと、0.373天文単位(au)まで近づくそうです(1auは地球と太陽との距離)。キロメートルに換算すると5580万キロメートルです。近い・・・のでしょうか?
地球と月との距離の147倍なので、お隣の惑星とはいえ途方もなく遠いですね。
火星は昔から人にとって身近な存在でした。火星を意味するマーズはローマ神話における戦いの神マルスからきています。男性を表す「♂」マークはもともと火星を表す占星術記号からきているそうです(ちなみに女性を表す「♀」はもともと金星を意味します)。
そして近代になって、火星は様々なサイエンス・フィクションの題材になっています。古いところでは「宇宙戦争」のタコ型火星人が有名ですが、作品によって進化したゴキブリだったりとか形体は様々です。それだけ火星は地球人の想像を駆り立てる星、なのかもしれませんね。
1970年代からアメリカや旧ソ連などが探査機を次々と送り込み、火星を調査してきましたが、現在までに生命は確認できていません。ただ最近のニュースでは南極地下に地下水の存在が確認されたとか。
火星をテラフォーミング(惑星改造)して人類が住めるようにする、という途方もない計画もあるようですが、今生きているこの地球を大事にしたいものです。火星には森も野生動物もいないのですから。
7月31日は空を見上げて火星をご覧になってみてはいかがでしょうか。そして足元の地球にも思いをはせてみてください。
(担当:ノセ)