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1月の羅臼岳・西面の写真です。
まるで雲の中からベロをだしているように見えませんか?
立体的な舌のように見える部分は、舌状の溶岩流です。
地質の専門家の方によると、溶岩の正確な年代は不明とのこと・・・。ただし層序関係、岩石の化学組成から、2300年前の溶岩流と考えるのが最も妥当とのコメントをいただきました。
数千年前のある日、羅臼岳が噴火、山頂付近から真っ赤な溶岩が押し出され、その先端部が舌の様な状態で止まった跡です。
その時、どんな風景だったのでしょう。生き物たちは逃げまどい、木々は炎に包まれ、空は黒雲に覆われていたのでしょうか。この世の終わりのような風景、と感じた人類がその場にいたのでしょうか?
それから、幾千年の月日がたち、「豊かな生態系」の中で、いま、私たちが暮らしています。
知床半島が形作られた長い長い時の流れの中で、私たちは奇跡的な一瞬に立ち会っているだけなのかもしれません。 (てら)