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エゾクロテンとの出遭い
幸運なことに、滅多に目にすることがないエゾクロテンと出遭いました。
こんなに近くで見るのは今回が初めてです。
エゾクロテンは、倒木の陰からこちらの様子を見ているようでした。
かなり寒い日であったにも関わらず、エゾクロテンが寒さに震えている様子はありませんでした。
どうやら彼らの毛皮はかなりの保温性があるようです。
クロテンの毛皮は古来より人々に利用されてきた歴史があります。
明治時代には毛皮を目的にした乱獲により、かなり数を減らしたようです。
その後、大正10年から狩猟が禁止されています。
エゾクロテンは人目につくことも少なく、ヒグマほど目立たない動物のため、あまり調査されておらず、生息数がどうなっているのか分からないようです。
100年後の知床で、彼らを見ることはできるのでしょうか。
(村上)
参考文献:しれとこライブラリー③知床のほ乳類Ⅱ エゾクロテン 著 村上隆広