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幻氷を求めて

風景

 

気温が暖かくなり、流氷が去り始めるこの時期。桜よりも早く知床に春を告げてくれる風物詩に「幻氷」という現象があります。

 

幻氷とは蜃気楼の影響で、水平線上の流氷が伸びあがって見える幻想的な景色のことです。

海上の冷たい空気の上に、陸地からの暖かい空気が流れ込むことによって発生します。斜里町では年間約50日蜃気楼が発生した年もあり、実は蜃気楼発生回数が日本一の隠れた名所なのです。

 

今回はウトロ漁港から歩いて、この「幻氷」を探しに出発。蜃気楼は1日の中でも時間帯によって容易に姿を変えてしまいます。散策を開始して1時間後、午前11時頃には流氷が宙に浮いたような蜃気楼を見ることができました。

 

幻氷の他にも網走の能取岬に蜃気楼がかかり、ワニの口のような不思議な形に変化して見えました。

 

沖合に流氷があると波が立ちにくく、穏やかな海景色も素敵です。春先の暖かい日には、こういった蜃気楼を見られる可能性充分があります。手前の流氷だけでなく、ぜひ水平線にも目を凝らしてみてください。

 

(担当:もぎ)