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ミートボール、今年は魚肉で作ろう。

知床では今年、カラフトマスが昨年よりもたくさん河川に遡上しています。カラフトマスは、海では漁業者により定置網で漁獲され、海岸では釣り人に釣られて各家庭で美味しく食べられています。シーズン後半になると、河川に遡上したカラフトマスがヒグマやオジロワシ、シマフクロウなどに捕食され、その食べ残しが河原に散乱します。今年は昨年よりもたくさん食べ残しがあり、ヒグマよりも危険な生物が群がっていますので、ご紹介します。

ヒグマが河原に放置したカラフトマスを物色するキイロスズメバチ

知床では今年、スズメバチ類が昨年よりもたくさん飛び交っています。そしてカラフトマスがたくさん河原に散乱していますので、働きバチの姉たちは妹や弟のためにカラフトマスで肉団子をせっせと作っているのです。(女王バチは母、働きバチはその娘です。過去のブログを参考にどうぞ↓)

https://center.shiretoko.or.jp/wp_control/natureblog/2016/05/6908.html

 

スズメバチは通常、他の小さな昆虫を捕獲して、顎でかみ砕いて肉団子を作り、巣へ持ち帰って幼虫に与えます。しかし、肉なら何でも良いので、手に入れやすいものでどんどん肉団子を作ります。今年はカラフトマスの魚肉が大量に、かつ簡単に手に入るので、働きバチたちは大助かり!妹や弟がどんどん成長し、増えます!

ヒグマの食べ残しから肉団子の材料を調達するキイロスズメバチ

ヒグマの食べ残しから肉団子の材料を調達するモンスズメバチ

今の時期、スズメバチの勢力がピークを迎えています!

皆様、散策の際はくれぐれもご注意ください!

 

(担当:新庄)