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動く河口
先日、野鳥観察に行こうと奥蕊別川(オクシベツ川)に行って来ました。
すると驚いたことに、河口の位置が以前とは大きく変わっていました。
下記は、Yahoo!地図より川の周辺を示したリンクです。
南から北へ流れてきた川が、緩やかに東へ流れて海へ出ていく形をしていますね。
それが今回は、東への張り出しが大きく後退し、ほぼ直接海へ出ていく様相になっています。
川の左岸から河口方向を撮影した写真に、比較するための書き込みをしてみました。
少し前は、写真の右に見える崖に沿って流れていたのですね。
そこでアイサやカモ、ハクチョウなどが観察できていました。
さらに少し川に近づいてみますと、川の両岸は何か陥没でもしたかのようにすっぽりと落ち込んでいます。
最初は、三角州ができるような過程に似た形で変動したものと思っていましたが、
これを見るに何か大きな力で一気に変化した印象を受けます。
面白いことに、奥蕊別川は過去には河口の向きが大きく違っていたことが分かりました。
下記の地理院地図のリンクを飛んで、年度別写真の1974~1978年を見るとそれは明らかです。
河口は今とは全く逆の向きで、西向きに流れていることが分かります。
考えてみれば、知床は風が強く高波になることも多く、地形変化が起きやすそうだということは何となく理解できます。
加えて、年が明ければ流氷が押し寄せてきますね。
流氷の接岸で知床ウトロの断崖絶壁が形作られたように、何度も河口の位置を変化させてきたのかもしれませんね。
大きな変化を短期間で目の当たりにしたのでブログにしてみましたが、これ以上は地形の専門家の意見が聞きたいところです。
(こん)