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ヒグマ活動期のガイドツアーへ参加!(ヒグマ出没注意 編)
こんにちは。4月から知床財団・五湖FHでお世話になっております尾関と申します。
今回は知床五湖でヒグマ活動期のガイドツアーに参加してきたので、学びを綴っていきたいと思います。
ツアーはまずガイドさんのレクチャーから始まります。これからヒグマの住む森に入るにあたっての心構え・注意すべきことなどがガイドさんの口から語られます。ガイドさんの軽快なトークで場の空気が和みます。
そして、いざヒグマの住む森の中へ出発!
最初に、大きなミズバショウがお出迎え。ミズバショウはサトイモ科の植物で地下に根がある「地下茎」を持つ植物なんだそうです。こんなに大きなミズバショウをみたのは初めてだったので驚きました。
ここでガイドさんが「オーイ!オイッツ!」という低い声で叫びます。ガイドさんによると、クマに人間の接近を知らせる意味と反応してクマが逃げた場合の移動音を聞く意味があるそうです。クマに出会わないために音を出したほうがいいということは知っていましたが、さらにその先があったとは。勉強になりました。
ツアーはさらに進みます。ここで木の名前講座が始まりました。木の種類を覚えたい私には千載一遇のチャンス!まずはトドマツ。「マツ」という名前がついていますが実はモミ属の樹木だそうです。クリスマスツリーに使用されている身近な木だと感じました。かつて「天まで届けトドマツ」と学校で教わったのをふと思い出しました。
次にミズナラ。ミズナラの木に実るドングリはたくさんの動物の良質な餌資源となります。豊作の年は遊歩道に敷き詰められたような量のドングリが落ちているそうです。今秋、その光景が見られるのか今から楽しみです。
ツアーは5湖を目前にしてクマの爪痕の残る木を観察します。この爪痕は10年ぐらい前の古い爪痕だそうです。クマが木に登ったのは木に巻き付いているヤマブドウの実を食べるためだそうです。10年たっても生々しい爪痕が木に残っていました。
クマは木登りが得意なイメージですが、あまりにも大きくなりすぎると登れなくなるそうです。クマにまつわるいろいろな情報をガイドさんが教えてくれていた、そのとき
「クマです。クマです」
ガイドさんが小さな声でつぶやきました。場が凍り付きます。
その声に体が反応し後ろを振り返ると、体重200キロはあろうかと思うくらいの大きさのオスの成獣とみられるクマが30mくらい後ろを歩いていました。レクチャーの最後に教わったように皆ガイドさんの後ろに隠れます。ガイドさんはクマ撃退スプレーを手に持ちクマの行く手を伺います。そうこうしているうちにクマは我々の進みたい方向へと移動しました。その結果ガイドさんはこの先進むことが不可能と判断し、ツアーの中止を決めました。そうして我々は元来た道を戻り知床五湖FHに引き返しました。
結果、ヒグマの出没により一つの湖もみれずツアーは終了しましたがこれはこれでいい経験になりました。
皆様もガイドツアー限定の知床五湖で唯一無二の思い出を作ってみませんか?
知床五湖でお待ちしております