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沖の神

7/8と7/9、羅臼の観光船に乗ってきました。

目当てはアイヌ語でレプンカムイ(沖の神)と呼ばれるシャチ🐋

7/7はシャチが見られていなかったので、今日は見られるといいなと思いながら乗船準備をすませ

いざ船に乗り込みます。

7/8

視界は霧で真っ白、ひんやりとした羅臼らしい天気のなか生き物を探します。

この日、凪はとても良かったのですが午前・午後便共に残念ながらシャチには会えませんでした。

しかし2019年に新種登録されたばかりの「クロツチクジラ」の群れや羅臼では珍しい「カマイルカ」の大群に出会えました。

クロツチクジラは船の近くで観察出来ました。

普段は警戒心が強く、近くで観察出来ることは稀なので本当に驚きました。

少し呼吸を整えた後、再び海に潜っていきました。

 

 

カマイルカは水族館でもよく飼育されているイルカで

背びれが鎌のような形をしているのが特徴です。

魚を追っているのか、ジャンプをしたりアクティブな動きが目立ちます。

船の後ろにできる波に乗って遊んだり、

目の前でジャンプをしたり、

360°どこを見てもカマイルカで、とても楽しかったです。

 珍しい生き物が多く見られた1日でした。

 

 

7/9

この日も、なんとカマイルカの大群に出会えました。昨日と同様に魚を追ってアクティブな動きを見せてくれました。

そして、ついにシャチの発見!羅臼沖では2日(7/7)ぶりのシャチ。

実は私、知床峠が終日開通するようになってから毎週船に乗っていて、毎週たくさんのシャチに会えていたので、

1日会えないとすごく久しぶりな感じがしました。

頭数は少なく、1群れのみでしたが、船の近くをゆっくりと泳いでくれました。

 

 

シャチ達は、港方面にゆっくりと泳いでいる様子だったので午後も出会えることを祈って帰港。

午後、シャチ達に出会えるかドキドキしながらクルーズがスタート。

しばらく海を走ると、黒い背びれが!

凪も天気も良かったため、シャチの全身が透けて見えました。

大人のオスは背びれだけで約2m近くにもなります。

立派な背びれを持つオスのシャチが船の横に来ると、その大きさがよくわかります。

午前のように船の周りをゆっくり泳いでくれたので、長い時間シャチを観察することが出来ました。

そして、クルーズ終了の時間に、、、

名残惜しいですがシャチ達と別れて港に帰ります。

この2日間でたくさんの生き物に出会え、充実した時間を過ごせました。

シャチのシーズンは終わりつつありますが、来年また元気に羅臼の海に来てくれることを願っています。知床半島とシャチ

 

Writer

長谷川 瑞葵

Mizuki Hasegawa

大阪府出身。
神戸動植物環境専門学校で動物園飼育スタッフになるための勉強をしてきましたが、研修旅行で知床を訪れたことや羅臼町でシャチを観察したことがきっかけで知床の魅力にはまり、知床財団へ。