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スイミング・デッド

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8月にカラフトマスが川に遡上したという記事を書きましたが、10月はカラフトマスの命が尽きる季節です。

シーズン初めに遡上したカラフトマスは産卵し終えて死亡し、その骸は川底や川岸で朽ち果てるのを待っています。

遅めに遡上したマスたちはまだ一生懸命に産卵場所を探して泳いでいますが、10月中にはほとんどのマスが寿命を迎えます。

半分死んだような状態で泳ぐマスを見ていると、生命とは何か、死とは何かを考えさせられます。

今の時期、川沿いは魚の腐った臭いで充満しており、動物が見向きもしなくなった腐ったマスの体にハエが卵を産み付けています。ハエの卵は急速に孵化して成長し、ハエになって空へ飛んでいきます。海から来た栄養はハエに姿を変えて飛んでいき、ハエが食べられることでまた別の生き物の体に入っていくのでしょう。

ハエの幼虫に食べつくされた死体は骨だけになりますが、それも雨風でバラバラになり、やがて土と混ざり見分けがつかなくなります。

来年の春にはおびただしい骸も消え去って、親魚たちが命をかけて産んだ卵から稚魚が孵ることでしょう。

この川はマスにとって、終わりの地であり始まりの地でもあるのです。

(担当:ノセ)

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