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実は・・・。コケじゃないです。

植物

 昨日、好天に誘われて羅臼湖に行ってきました。羅臼湖までの沼めぐりの木道沿いでは食虫植物モウセンゴケを観察することができます。実物見たことがない人でもモウセンゴケという名前は、なんとなく聞いたことがあるのではないかと思います。
 木道に這いつくばってよく見てみると、透明な粘液の水玉がキラキラ光ってとてもきれいでした。昆虫をこの粘液の玉で絡め捕ると、葉が包み込むように湾曲します。魅惑の水玉は実は消化液で、虫はじっくりと時間をかけて消化されてしまうわけですが、虫とってはとても魅惑的な蜜の玉にみえるのでしょうか?
 水玉といえば、モウセンゴケと同じ場所に咲いているウメバチソウも花の中心にモウセンゴケの粘液玉とよく似た小さな水玉のようなモノを持っています(下の写真)。雄シベのように見えますが、花粉を作ることができない仮雄しべと呼ばれるもので、受粉のため訪花昆虫を誘う働きをするようです。植物は見た目や甘い匂いなどあの手この手で昆虫を誘っているわけです。

 ところで名前にコケがつくモウセンゴケですが、実はコケではなくて、花も咲き、種も作る正真正銘の種子植物です。葉も根もあるので虫が獲れなくてもそれなりに生きていけるようです。モウセンゴケにとって昆虫は栄養補助食みたいなものなのでしょうか?

 最後にモウセンゴケが虫を捕まえるところを見てみたいと粘って、バスの時間に遅れないようくれぐれもご注意ください!(担当:増田)

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ウメバチソウの花 RIMG3950sss
 

真ん中が雌しべ。クリーム色雄しべ。

小さな水玉状のモノが仮雄しべ。