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エゾアカガエルの産卵

動物
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水面から目だけ出してます。

先日の4月21日、ウトロのとある水たまりで寒天状の物体をたくさん見つけました。エゾアカガエルの卵塊です。今年は雪解けが早いせいか、産卵も早いように思います。エゾアカガエルの卵を見ると本格的な春の到来を感じます。

水たまりにはまだカエルが複数いて、盛んに鳴いていましたが、こちらの気配に気が付くと鳴きやんで水の底に隠れてしまいました。産卵はカエルにとって重要な行動ですが、捕食者に狙われやすい時期でもあります。

北海道には外来種を除けば2種類のカエルしかいません。エゾアカガエルとアマガエルです。アマガエルの繁殖期はもっと遅いですが、エゾアカガエルは早春にいち早く繁殖期を迎えます。繁殖期にはこの世の春が来たと言わんばかりに美しい声で鳴き続けます。その鳴き声は鳥に似ていて、あまりカエルっぽくなく聞こえるかもしれません。

エゾアカガエルの英名はエゾ・ブラウン・フロッグと言い、まったく地味で面白味もない名前なんですが、学名はラナ・ピリカ(Rana pirica)という可愛い名前がついています。ピリカはアイヌ語で美しいという意味なので、美しいアカガエルという意味になるんでしょうか。

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黒い胚の周りにはゼラチン状の層があり、乾燥から守っています。

何百何千という卵が水たまりの中に産み付けられていましたが、いったいこのうちの何パーセントが無事にカエルに育っていくのでしょう。一つの卵を拡大して見てみましたが、まだ小さい細胞の塊にすぎません。これが徐々にオタマジャクシの形になっていくわけです。私たちの体も元をたどれば一つの細胞から発生したわけで、カエルの卵を見ていると何やら神秘的なものを感じます。

(担当:ノセ)

 

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昨年撮ったエゾアカガエルです。