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崖っぷち、ヤチブキ。
春の花で、大好きな花にヤチブキがあります。図鑑に載っている正式な名前はエゾノリュウキンカと言いますが、地元ではヤチブキのほうが通りがいいです。
このヤチブキ、美しい花、そして山菜として身近なものであったはずですが、人やシカに採られてしまったのか、最近あまり見られなくなっているような気がします。また半島基部ではそもそもヤチブキが群生していたようなヤチ(湿地)が農地に変わったり、流入した土砂で埋まったり、小さな沢が人工護岸になったりと、生育適地自体が少なくなってしまった気がします。
写真はウトロ斜里間の小さな沢で撮ったものですが、毎日通勤で通る国道沿いの崖っぷちにもポツンとヤチブキが咲いている場所があります。雪解け水がしたたり落ちる落石ネットに覆われた急斜面で、人もシカも近づけないような場所です。毎日車窓から鮮やかな黄色い花を見るのが楽しみですが、崖っぷちでしか見られないような希少植物にはなってほしくありません(担当:増田)。