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メタモルフォーゼ
「黙っていたけど、僕は魚じゃなかったんだ。だからもう、水中では息もできない。」
・・・そう、いつまでもオタマジャクシだと思っていたら、いつの間にか成長してカエルになってしまうのです。4月下旬にまだ卵だったエゾアカガエルが、もうカエルに変化しました。
メタモルフォーゼとは「変態」を意味する言葉です(変質者のことではありません)。生物の中には成長する過程でその身体の外見や性質を大きく変化させるものがいます。両生類であるカエルは、幼生(オタマジャクシ)の頃はエラで呼吸をしますが、成体(カエル)になると肺で呼吸するようになります。食べるものも雑食から虫などを食べる肉食に変わるので、カエルになると飼育も難しくなります。金魚鉢やタライでは飼えなくなるので、カエルになったらもとの場所に放してあげた方がいいでしょう。
カエルの卵は透明なので体の変化を観察するのに非常に適しています。今回観察していたエゾアカガエルは、約40日間かけて卵から立派なカエルになりました。一つの生き物をずっと見続けていると、いかに生き物の体が神秘的であるかがわかります。
これからこのミニマムサイズのカエルたちは陸上で生活し成長していくわけですが、さまざまな困難が待ち受けていると思います。彼らが無事大人になって産卵しに来てくれることを願っています。
(担当:ノセ)