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イタチの仲間の勢力争い
この4月から道庁知床遺産担当の方が現地ウトロに赴任されました。これから一緒にお仕事することになりますが、早速赴任された道職員の方からアメリカミンクの交通事故情報と写真を提供いただきましたので、紹介します。
ミンクは北米原産のイタチの仲間ですが、毛皮目的で道内に持ち込まれ、かつては道東各地に飼育場がありました。その飼育場から逃げだしたものが野生化しており、知床半島でも世界自然遺産登録地内も含め、今では普通に見られます。以前厳冬期に調査のため知床岬の番屋に宿泊した際、番屋内をミンクが走り回り、びっくりしたことがありました。飼育ミンクにはいろいろな毛色がありますが、野生化するとこげ茶色が一般的なようです。
北海道にもともといた陸棲のイタチの仲間はカワウソ、クロテン、オコジョ、イイズナの4種類でしたが、カワウソが絶滅した一方で、ミンクとイタチの外来種2種が現在知床半島周辺では生息しています。イタチの仲間の中で微妙な勢力争いがあり、水辺で優勢なのがミンクです。ミンクは特定外来生物種に指定されており、今後もその勢力動向が注目されます(担当:増田)。