STAFF BLOG
今日の朝は久々に雲が晴れ、知床連山が姿を見せました。麓は新緑だというのに山だけモノクロの世界です。そしてすぐに雨雲の中に隠れてしまいました。
冬の後には春来る、というのが私たちの普通の感覚です。
ですが季節はそれほど順調に進むものではありません。
山すそではちょうど満開を迎えた花がありました。
いわゆるところの「花」は受粉を助けてくれる昆虫を呼び寄せるため、植物が作った器官ですが、気温が低いと昆虫の動きが鈍くなってしまいます。
つまり花が咲いても実がならないかもしれません。
植物の実りが悪ければ、それを糧とする動物の食べ物もなくなってしまいます。
この冷え込みがどの程度、知床の植物や動物に影響を与えるのか、今はわかりません。
自然というものが植物や動物に対して必ずしも優しくなく、そもそもそんな義理はないのだということに気付かされます。
そんな気まぐれな自然に恨みを言うことなく、耐え忍んでいる生き物たちは、本当にたくましいのだと思います。
(担当:ノセ)