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ねじれた花
9月になると知床ではあまり目立つ花が咲かなくなります。
でもよく探すと可憐な小さい花が見つかるものです。
ネジバナはそんな花の一つ。らせん状に小さい花が縦に並んでいる、不思議な花です。フレペの滝遊歩道で普通に見られます。
ネジバナはランの仲間ですが、一つの花を拡大してみると確かにランの花だと分かります。
モジズリというと百人一首の歌で、
「みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに」
という歌を連想します。
私は今までこの歌を、ネジバナのようにネジれた恋心の歌なんだと思ってたら、実際は違うんですね。「モジズリ」と「しのぶもぢずり」は別物でした。
ところでネジバナのらせんを見てみると、右巻きと左巻きと両方あることに気が付きました。
右巻きと左巻きが仲良く咲いてました。
工具のネジの巻き方は共通でないと困りますが、ネジバナはどっちもありなんですね。
自然界のこういうアバウトなところに少しほっとします。
(担当:ノセ)