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ヤマセミ
先日、思いがけない縁で、ある野鳥画家の方と一緒にバードウォッチングをする機会がありました。
午前6時頃だったでしょうか。まさに秋晴れというのにふさわしい、とても気持ちの良い朝でした。
その頃、台風が知床に直撃するかもしれないという天気予報となっており、不安だったのですが
幸いにもその日は一日を通して晴天となり、運が良かったなと思います。
秋の空気独特の、あのひんやりと冷たい空気、そして暖かい日差しが心地良かったです。
森の中へ入り、少し進んだ場所にある水辺で
始めはカワガラス、すこし経つとキセキレイが飛んできて、皆せわしく飛び交っていました。
野鳥画家さんとしばらく様々な話をし、さあ、そろそろ戻りましょうか、という雰囲気になった頃
貸していただいていた双眼鏡に、ひときわ大きな鳥が映りました。
尾を高く上げながら高い声で鳴き始めたヤマセミは、すぐに飛び立つことなく、
しばらくその場に居続けました。
その美しい星のような模様を
私はただただ感激しながら見ていました。
今まで、写真や動画で見たことはあっても、自分の目を通して実際に見たことは無く、
ああ、思っていたよりも大きな鳥なんだな...というのが率直な感想でした(とりあえずしばらくは何も難しいことが考えられなかった)。
その凛々しく鳴く姿は、今も目に焼き付いています。
野鳥画家さんは私に言いました。
「昔から道東に住み、思い出せばすぐに道東の情景を思い浮かべることができるあなたが羨ましい」と。
その言葉を思い出すたびに、まだまだたくさん色々なものを見なければもったいないなあ、と思い
私は最近外で絵を描いています。
実際に見たものを、自分というフィルターを通して描くということの大切さに
その人のおかげで気づくことができました。
(担当:つくし)