STAFF BLOG
戌年ということで
新年あけましておめでとうございます。
今年も知床自然センターの自然情報ブログをよろしくお願いします。
今年は戌年ということで、イヌ科の野生動物について思いをはせてみましょう。
日本の野生動物でイヌ科の動物は2種類で、キツネとタヌキです。昔は日本にもオオカミがいましたが絶滅してしまいました。
知床を含む北海道にいるのが、アカギツネの亜種であるキタキツネと、タヌキの亜種であるエゾタヌキです。
アカギツネは北半球に広く自然分布し、タヌキは日本を含む東アジアに自然分布しています(移入種がヨーロッパに分布しています)。
知床では冬でもキタキツネが比較的よく見られます。雪の中でも元気に歩き回ってネズミなどを捕まえて生活しています。
一方でエゾタヌキは普段からあまり見られず、冬になるとほとんど見かけません。これはタヌキの習性で、冬はあまり動かず体にためた栄養分で冬ごもりをするためと言われています。
同じイヌ科でも生活のスタイルがずいぶん違うんですね。
キツネとタヌキの祖先は500万年ほど昔に分岐したという説があり、太古から目指した生き方が違ったのかもしれません。
(参考:日本の哺乳類学②中大型哺乳類・霊長類)
さて皆さんのお正月の過ごし方は、活発に動き回るキツネ派、それとも冬ごもりするタヌキ派、どちらだったでしょうか?
(担当:ノセ)