STAFF BLOG
また会える日まで
年度末ですね。
年度の変わり目は、知った人との別れがあったり新しい人との出会いがあったりします。
でも離れ離れになっても、生きていればいつかまた会えるものです。
3月は野生動物との別れの季節でもあります。3月27日に斜里川の河口に90羽ものオオハクチョウが集合していました。たぶん渡りの途中で休憩場所を探していたのでしょう。
オオハクチョウはこれから繁殖のためシベリアの大地を目指します。この時期は昼も夜も上空からオオハクチョウの声が聞こえたりします。
動物を観察していると、いつの間にか脳内でアテレコしてしまい、その動物と会話している気になってきます。
「もうすぐ春だからベリアに帰るね。冬になったらまた子ども連れて来るからよろしく」
と聞こえたような気がしました。
渡り鳥を見るとスウェーデンの文学「ニルスのふしぎな旅」を思い出します。主人公のニルス少年はある日、妖精にいたずらして怒らせたため小人にされてしまいます。ひょんなことからガチョウのモルテンに乗ってガンの群れと一緒に北の大地ラップランドを目指すという話でした。ニルスは小人にされたかわりに動物と会話ができるようになり、仲間のガンと苦楽を共にし、行く先々で色々な動物と出会い、精神的に成長していきます。
私もオオハクチョウと一緒に旅をして彼らの故郷を見てみたい、そんな風に思いました。
(担当:ノセ)