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イヌ科とイノシシ科

動物

新年あけましておめでとうございます。

今年も自然情報ブログをよろしくお願いします。

今年はいのしし年ということですが、まず北海道に野生イノシシは生息していません。イノシシは本州、四国、九州、沖縄に広く生息している鯨偶蹄目イノシシ科の動物です。

もちろん知床にもイノシシはいませんが、なぜだかここにはイノシシの頭骨標本があるので、頭骨を昨年の干支であるイヌの仲間:キタキツネと比較してみましょう。

食肉目イヌ科であるキタキツネ(左)が捕食型の肉食動物であるのに対し、イノシシ(右)は雑食性です。

キツネの牙(犬歯)は小動物を捕食するのに適していますが、イノシシの犬歯は喧嘩や土を掘るのに適しています。その犬歯は驚くほど長く鋭くなってますが、これは上下の犬歯同士がすり合わさって砥がれるためです。イノシシの犬歯は他の歯と異なり伸び続けるので、常に砥がれているというわけですね。

上顎の歯を見てみると、イノシシは片側11本で計22本、キタキツネは片側10本で計20本です。

キタキツネの方が少ないのは、大臼歯(奥歯)が1本少ないためです。

哺乳類の上顎の歯は、切歯3、犬歯1、小臼歯4、大臼歯3が基本で、それぞれの動物の進化によって一部が無くなったり大きくなったり小さくなったりします。(※イルカなど歯クジラには当てはまりません)

キツネは小動物をあまり噛まずに飲み込むため、大臼歯(奥歯)が少なくてもいいようになったのかもしれません。逆にイノシシはすべての歯をよく使っているから、歯が多いままなのかもしれませんね。

私達ヒト(ホモ・サピエンス)の上顎の歯は、片側8本(切歯2、犬歯1、小臼歯2、大臼歯3)の計16本で、イノシシやキツネに比べるとずいぶん少ないです。さらに大臼歯の3番目(親知らず)は人によって生えたり生えなかったりです。ヒトの歯は顎が小さくなるにつれて少なくなるように進化しているのかもしれません。

さて、自然情報ブログなのにイノシシの頭骨とか知床とはまったく関係のない話をしてしまいました。しかしなぜイノシシは北海道にいないのか?なぜ同じ蹄を持つ生き物なのにシカとは姿形が異なるのか?など疑問を持ってさぐってみると、自然はより面白いと思います。

(担当:ノセ)