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無垢なものたち
北海道の9月は、肌寒かったり暑かったり忙しいですね。
散歩するにはとても良い気候です。日向に出れば暖かく、日陰に入れば涼しい。まさに秋ですね。
こんな心地いい気候はあっという間に終わり、これから厳しく寒い冬がやってくるわけですが
それまでのつかの間の秋、大切にしたいものです。
私は川の近くを歩くのが好きなのですが
天気のいい日なんかは、カラスの若いものたちが思い思いに水浴びをしていて涼しげです。
カラスの濡れた羽の色の美しいことといったら。カラスを「黒」と表現した人の目を疑うくらい、鮮やかなバイオレットです。
秋の日差しが、いっそう彼らの羽を美しく見せている気もします。
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水辺は彼らのたまり場
今の季節、夏に生まれた幼鳥たちは大分大きくなって辺りを飛び回っています。
ハクセキレイやカワガラス、アオジやウグイス、モズなど、まだちょっと顔としぐさの幼い彼らの姿を見ていると愛おしい気持ちでいっぱいになりますね。
ふと目の前を小さな鳥の影が横切ったと思うと、アオジの幼鳥だったり。
スズメサイズの、茶色く地味目な姿をしています。成長のオスは鮮やかな黄色の胸をしていますが、幼鳥は全身薄い茶色をまとっていました。
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なんともいたいけな瞳・・・
近寄るとパッと離れ、そう遠くない場所からこちらをじっと見つめる。
双眼鏡を通して、彼らの気持ちがほんの少しわかるような、そんな瞬間です。
なにより、その目は無垢そのもので、なんとまあ澄んでいるんでしょう。
雨の日も風の日も彼らはたくましく日々生きてるんだと思うと、小さな存在でも大きな生命力を感じますね。
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子の近くにはいつも親が。
ハクセキレイの幼鳥を見つけたら、いつも近くには親鳥の姿があります。
日々の中で、生きるすべを彼らのやりかたで伝えているんでしょうか。
(だとしたら、走る車すれすれに飛び立つのはやめていただきたい)
来る冬を、どうやってやりすごすのか。ひとりで、これからどう生きるのか。
初めて降る雪は、彼らの目にどう映るんでしょうか・・・
(担当:つくし)