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フレぺのセンダイハギが咲いた!

植物

先日のブログでは知床岬のセンダイハギをご紹介しましたが、なんと今回はフレぺの滝遊歩道での開花を確認しました!

なぜこれほどまでに私が盛り上がっているのか、それはかつて群落を形成していたセンダイハギが、長らくフレぺの滝遊歩道周辺から消失していたのに、「咲いた」からです。

近年のエゾシカの減少による影響でしょうか。

知床は1990年代にエゾシカが増加し、その影響が様々なところに表れましたが、フレぺの滝遊歩道周辺も例外でなくエゾシカの採食圧にさらされ続けました。結果、長年多くの草本が開花まで至らずだったのでしょう。センダイハギも現に、下の写真のようにほとんどの個体が毎年葉茎を出すものの、開花前にパクッと食べられてしまう状況でした。

知床岬のセンダイハギも今でこそ回復していますが、10年ほど前にはハンゴンソウの群落で埋め尽くされていました。そういう意味で、先日の知床岬のセンダイハギの記録と併せてとても興味深いです。

 

なので、今回の開花確認はフレぺの滝遊歩道周辺の植物史における貴重な出来事でした。

23年ぶりに証拠標本も採取できたので、貴重な資料として知床博物館に収蔵したいと思います。

(担当:片山)