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都会的センスのチョウ

動物

現在、100平方メートル運動地の森を散策できる「開拓小屋コース」は、新緑溢れる清々しい季節を迎えています。

コース名の由来となっている開拓小屋は、開拓の歴史や森づくりの取り組みを伝える建物として親しまれています。その佇まいは森にすっかり調和しているため、毎年たくさんの昆虫がこの小屋で越冬をします。なので、融雪後小屋を訪れると、越冬明けの昆虫と交流することができます。

今年は、いかにも地味なチョウがボケーとしていました。
先日、とても美しい青色のミヤマカラスアゲハを見たばかりだったので、その地味さがより一層際立って見えました。とは言え、かく言う私も毎日作業着を着ている地味な部類の人間。似た者同士ということで、手に乗せて見ました。

先方も私の地味さに親近感を覚えたのか、しばらく一緒に春の景色を眺めていました。

お互い田舎に生息する身、派手さとは無縁だよねと打ち解けながらも、表の羽の柄が気になったので失敬して見せてもらいました。

そしたらなんと気品溢れる色使い!ベルベットのような質感の深いバーガンディをベースに、ラメを散りばめたような青色の斑点を配し、アイボリー色で羽の縁を飾っていました。

その都会的で上品な配色は、ドレスコードのある高級ホテルのレストランにも難なく入れそうです。

とまっている姿は地味に見えますが、其の実、とてもアーバンセンスなこのチョウ。

その名は「キベリタテハ」。

私のような年中作業着で長靴を履いた田舎男子が気安く近づくと、失礼にあたりますので注意が必要です。数々の非礼を詫びてお別れしました。

春の開拓小屋コースは、色々な動植物に出会うことができます。ぜひ歩きに来てください!

※なお、開拓小屋は一般に開放していません。すみません。

ちなみに、こちらがミヤマカラスアゲハ。

チョウ界のスーパーセレブです。その美しさは正に宝石級。

 

(森づくりスタッフ:くさっち)