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ふゆのけと青い海

動物 風景

新しい季節がばたばたと走り抜けています。
新しい顔ぶれ、新しい環境、新しい仕事、

変化のないメンバーも周囲に影響されて、なんだか忙しなく過ごしてしまいます。
そんな慌ただしさの中、人間の都合には目もくれず季節はあっという間に移り替わろうとしています。

半月前まではまだまだコートが手放せなかったのに、
いつの間にか小鳥たちのにぎやかなさえずりやキツツキのドラミングが聞こえ始め、暖かな陽気に包まれています。

 

フレペの滝の遊歩道で巡視中に見つけた毛のかたまり。
長い毛がごっそりと落ちていました。

  

 

白と茶色のグラデーション。エゾシカの冬毛です。
気温が上がり、動物たちも衣替えの季節を迎えているようです。

 

遊歩道の先に毛の持ち主を発見。

さらにその先の東屋には先客が。

東屋の下で二頭のエゾシカがくつろいでいます。
暖かい日差しは、まだ換毛途中のシカたちには暑かったのかもしれません。

なるべく刺激しないように東屋に上がると、シカたちは「なんだよ~」という感じに撤退してくれました。
(ごめんね)


そっと上から普段観察できない背中を観察させてもらいました。まだグレーベージュの冬毛にも見えますが、
うっすら夏毛の斑点模様が。
エゾシカも、あっという間に夏の姿に変わってしまうのでしょう。

少し前までは流氷があった海も、今は深い群青色が広がっています。
余韻すら感じさせないスピードで季節は移ろっていきます。

その潔さに畏敬をいだきつつ、どの瞬間もしっかりと目に焼き付けたいと思う今日この頃でした。

Writer

mikotoda

新潟うまれ千葉育ち。
野生動物保護管理、環境教育などを学ぶ。
ものづくりとスキーといきものの絵を描くのが大好き。