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ドングリのせいくらべ…ならぬ生存競争

ドングリのせいくらべ…ならぬ生存競争

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知床は今年、ミズナラのドングリが大豊作です。ミズナラの木の下は足の踏み場もないくらい沢山のドングリが落ちています。ドングリは多くの野生動物の重要な餌資源になっていますが、もちろん食べられるために実っているわけではなく、子孫を残すために必死なのです。

ドングリなどに凶作の年と豊作の年があるのは皆さんご存知かと思いますが、それは農作物のように、その年の気候や天候だけに左右されているわけではありません。子孫をより多く残すための植物たちの戦略なのです。それはドングリを食べる生き物で比較的短命なものに対しては特に有効です。

例えば、ドングリの中身を食べて育つゾウムシやガなどの昆虫は寿命が約1年です。ドングリが凶作の年が一度でもあれば、ドングリを食べて育つ昆虫は、その年は子孫をほとんど残すことができずに激減してしまいます。その昆虫が激減した後の年に、食べきれないほど沢山のドングリを実らせることによって、ドングリの生存率を高めています。これはネズミやリスに対してもある程度有効だと思います。

普段、何気なく見ているドングリはこのように、策略家です。実はもう一つ子孫を残すための化学的な戦略があるのですが、それはまた今度紹介しようと思います。

 

(担当:新庄)

ドングリを拾ってきたら大抵出てくるこのイモムシはゾウムシの幼虫です。

ドングリを拾ってきたら大抵出てくるこのイモムシはゾウムシの幼虫です。

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