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ヒグマのごはん(キハダ)

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 広葉樹はほとんど落葉してしまい、すっかり見通しが利くようになりました。地面には厚く落ち葉がふり積もってフカフカ、歩くとカサカサ、心地よい音がします。
 いつもなら紅葉の季節にちょっと立ち止まって耳を澄ますと、樹上から地面にドングリが落ちるコツーン、カツーンという音が聞こえますが、今年は耳にしませんでした。落葉もほとんど終わった今、あらためてミズナラの樹の下を見ても、いつもなら落ち葉の下にたやすく見つかるドングリが今年はほとんど見つかりません。昨年は大豊作で足の踏み場もないほどのドングリだらけでしたが、今年は一転不作のようです。

 ヒグマの糞もなかなかドングリ入りの糞は見つからず、今年目につくのはキハダの実入りの糞です。キハダ入りの糞は一見すると、ヤマブドウ入りの糞と似ています。でも匂いを嗅ぐとミカン科のキハダ入りの糞は柑橘系のよい香りがするのでわかります。

 それにしても、糞の中の果実はカタチそのまま、ほとんど崩れておらず、消化されたようにはまったく見えません。これでは食べたクマの栄養になったとは思えず、糞をもう一度食べてもいいんじゃないかと思ってしまいました(担当増田)。

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未熟なキハダの果実(9月上旬)。完熟すると黒色になります。