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森の葉を食べる毛虫の正体

動物 植物

最近、森の中が明るくなってきている気がします。そして天気が良いのに、耳を澄ませば「パラパラ」と、雨のような音。斜里町ウトロ周辺では、春先に孵化した大量の毛虫が成長し、一部の木は葉が食べられ林冠は所々スカスカ、糞が雨のように降っています。足元には木の葉の食べかすもたくさん落ちています。

スカスカになったミズナラ

スカスカになったミズナラ

葉がなくなりそうなオニグルミ

葉がなくなりそうなオニグルミ

この毛虫の正体は、カシワマイマイという、蛾の幼虫です。昨年、成虫が大量発生し、たくさん卵を産んでいたのです。その卵が春に孵化し、夏には大きな毛虫となってカシワやミズナラを中心に多くの広葉樹の葉をモリモリ食べています。カシワマイマイは、その名の通りカシワや、それに近縁のミズナラをよく食べるのですが、かなり広食性の幼虫なので、シラカバ、ハンノキ、ヤナギ、カエデ、サクラ、クルミなど基本的に何でも食べます。レイチェルカーソンの「沈黙の春」で農薬散布の発端となった害虫がマイマイガなので、この仲間の幼虫の遠慮の無さは想像がつくのではないでしょうか。

2025年7月31日カシワマイマイ雌成虫

この中に成虫が6匹隠れています

この中に成虫が6匹隠れています。見つけられますか?(激難)

 

知床自然センター周辺ではマイマイガの仲間を3種類(マイマイガ、カシワマイマイ、ノンネマイマイ)確認していますが、今年大発生している幼虫は圧倒的にカシワマイマイのようです。昨年カシワマイマイの成虫をたくさん確認したので、間違いないでしょう。

カシワマイマイの幼虫

ベンチを歩いていたカシワマイマイの幼虫

マイマイガの幼虫

一匹だけマイマイガの幼虫を発見

自然センター周辺を散策すると大きくなった幼虫が見られますが、一部はもう蛹になり始めていました。昨年、成虫がたくさん発生していたということは、天敵(寄生蜂など)も多く発生していたと想像します。コマユバチの仲間に寄生されていた幼虫もいたようですが、蛹は無事に成虫になれるのでしょうか。羽化の時期がどうなるのか、今後が気になります。

カシワマイマイ前蛹

カシワマイマイ前蛹

コマユバチの仲間に寄生されていた幼虫

コマユバチの仲間に寄生されていた幼虫

カシワマイマイの蛹

カシワマイマイの蛹。トドマツの葉にたくさんぶら下がっていた。

※(マイマイガの仲間はドクガ科に属しています。ほとんどの場合心配はいりませんが、1齢幼虫に触れた際に、人によっては発疹ができてかゆみを伴う場合があります。今年の春は孵化数が多かったですが、このまま成虫がたくさん羽化した場合、来春も注意が必要かもしれません。)

自然センター外壁に残っていた、孵化後の卵殻

自然センター外壁に残っていた、孵化後の卵殻。