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散策コースに秋がやってきています

動物 植物

9月に入り肌寒さを感じる日が増えてきた知床では、同時に秋の気配も深まってきました。紅葉はまだ少し先ですが、生き物たちが発する秋の空気を感じに、フレぺの滝散策コース、シカ柵散策コースへ行ってきました。

この日は雨上がりの翌日だったこともあり、散策路はしっとりと艶めいています。早速迎えてくれたのは、たくさんのバッタたちです。大きさも色どりも様々なバッタが、弾けるポップコーンのように足元を飛び交います。シダの葉っぱの上でのんびり休憩しているバッタもいました。

シダの葉の上でちょっと休憩中

 

散策路を深く進んで行くと、お辞儀をするように折れ曲がったシラカンバの木。なぜ幹が折れてしまったのかは分かりませんが、知床の山を吹き降りる強い風は、時として木の幹をへし折ったり、根っこから大木をひっくり返すほどの力を持っています。大きな木が無くなると、そこに陽だまりができ、小さな木の芽が顔を出し、知床の山となってまた生き物が育まれていきます。

幹が折れてしまったシラカンバの木

散策に入って20分程で、フレぺの滝が臨める展望台に到着です。

初夏より水量は減っていますが、別名「乙女の涙」と呼ばれる絹糸のような滝がオホーツク海に流れ落ちる壮大さは全く変わりません。

ススキの頭がフレぺ散策コースでも揺れています

足元に目を向けると、ナンテンハギが可愛らしい花を咲かせていました。短い知床の夏と秋に華やかな色を添えてくれる、とても貴重な存在です。

顔を伏せるように可愛らしく咲いたナンテンハギの花

シカ柵コースへ足を向けると、何やら緑色の小さな物体が目の前に降ってきました。顔を上げると頭上にはたわわに実った「サヤエンドウ!?」かと思いきや、イヌエンジュの実です。マメ科の落葉樹であるため「マメ」のような実を付ける、不思議なような当たり前のような、涼しい地域を好む木です。

サヤエンドウのようなイヌエンジュの実

落ち葉の上をチョコチョコ歩いているのはヒゲナガゴマフカミキリです

実りの秋の来訪を伝えてくれる存在は開拓小屋コースにも。先月には緑色だったヤマブドウの実が色付いてきました!まだまだ思い切った「ブドウ色」ではありませんが、確実に季節の歩みを教えてくれています。ヒグマを始め、様々な動物や昆虫たちが、今か今かと果実の色付きを観察していると思うと、秋の深まりを応援したくなります。

食べごろまでもう少しのヤマブドウの実

長く厳しい冬はもう目前ですが、貴重な季節の恵みの循環を感じる素敵な秋が、今年もまた知床にやってきています。

 

 

 

 

Writer

小林