2018年
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エゾライチョウいました
毎週、エゾライチョウを探しに国立公園内をウロウロしている私がいます。エゾライチョウは日本では北海道にのみ生息するズングリむっくりした体形で、ニワトリのような歩き方をする面白い鳥です。 …
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風媒の花
昨日、今日は急激な気温上昇で、知床の多くの木々が一斉に開花したのでしょうか、大量の花粉が飛散しています。海を見れば、花粉が黄色く帯状に浮いているのが見え、車のフロントガラスのワイパーを動かすと、黄色い…
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咲きたいフデリンドウ
なかなか気温が上がらない知床。冬と春の間を行ったり来たりしています。その影響か、フレぺの滝遊歩道では例年より花の開花時期が少し遅れ、今ようやくスミレ類が咲き始めたところです。今咲いているのはミヤマスミ…
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北斗の嘴
キツツキの仲間は木をつついて餌を探したり巣穴を掘ったりします。 それ以外にもドラミングといって、数秒間の連続音を鳴らす行動も見られます。 これは他の仲間とのコミュニケーションのために鳴らしていると…
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コケの世界
休日に、チャラセナイ川から流れるオシンコシンの滝の源流部に行って来ました。 滝の近くにある林道から入り、1時間半ほど歩いて行きます。 強風の為か倒木がたくさんあり、くぐったり飛び越えたりしながら進…
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鴉神
先日、カラス2羽を背中に乗せて悠然としているエゾシカのオスを見ました。 以前にもブログに書きましたが、これは毛皮についた虫(おそらくダニ)をカラスに食べてもらっているのだと思われます。 シカの…
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オオルリ
今日はGWの最終日です。皆さまはいかがお過ごしでしたか? 私の勤務地である知床五湖にも、連日たくさんのお客様が来園していました。 時には雨が降り、時には暑い日差しが照りつけ... 無事に連休を乗…
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寄生樹
ふと、ある植物が思った あの高い枝に上ることができれば、日光をいっぱい浴びれるだろうか あの大木の樹皮の下に根を張れれば、水分に困ることはないだろうか ・・・ とある漫画の冒頭の文章をもじって…
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ただいま建設中。
3日ほど前、フレペの滝へ続く遊歩道を歩いていると、行く手を阻むものが。 ハシボソガラスが一生懸命、巣材集めに専念していました。 その距離わずか2メートルほどでしたが、ちょっとずつ近づいていって…
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知床峠・スキーシーズン到来!
「4月27日、知床峠・冬期通行止め解除」これが何を意味するのかおわかりでしょうか……「ウトロ~羅臼間の移動が根北峠を経由する必要が無くなり、2時間半かかっていた移動時間が30分に短縮される」というだけ…
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春が来た!
ふきのとう、こごみ、タラの芽、ワラビ、うど、クレソン、ぜんまい などなど春は山菜採りの季節です。 たくさん採れる山の恵みの中で私が最も好きなのはギョウジャニンニク。 生育速度が遅く、5~7年…
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名残雪と春の花
フレペの滝遊歩道は雪解けも進み、遊歩道沿いには花が咲き始めました。この時期に真っ先に咲くのはキバナノアマナとエゾエンゴサク。まさに春を告げる花です。この花が咲くとまた春が来てくれたか~とホッとします。…
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カエルの誕生日
先日、水たまりから採取してきたエゾアカガエルの卵がもう孵化してオタマジャクシになりました。 季節の移ろいはとても速いと感じます。 ところでカエルの誕生日は、孵化した日なのか、産卵した日なのかどちら…
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山猫の目覚め
以前、エゾノヤマネコヤナギ(エゾノバッコヤナギ)の花芽の話をブログに載せました。 あれから一月くらい経過し、ようやくエゾノヤマネコヤナギの花が咲き、白いフワフワが金色のフワフワに変化しました。昨年は…
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川のカワガラス
ウトロの町中を流れる、ペレケ川という川があります。そこに、一年を通して水上をせわしなく飛び回る鳥がいるのをご存知でしょうか。ずんぐりとしたチョコレート色の見た目、ジジッジジッという鋭い鳴き声。彼(彼女…
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雪解けを待っていた
今日、作業で外に出ていた時のことですが、雪解けの水たまりでエゾアカガエルの卵を見つけました。昨日は無かったはずなので、産卵したばかりなのでしょう。昨日までは見かけなかったカエルたちが、今日は水たまりに…
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咲くやこの花
知床で真っ先に花を咲かせる樹木は何でしょう。風媒花ならケヤマハンノキかもしれませんが、虫媒花ならこのナニワズかもしれません。このナニワズという植物、背は低いですがれっきとした樹木でありジンチョウゲ科に…
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フキノトウのトウ
長い冬が終わり知床にも春が訪れました。しかし場所によって残雪は多く、そして油断しているとまた大雪が降ったりするのが北海道です。辛く長い冬の時代を生き延びた生き物だけが春を謳歌できます。春を表現する言葉…
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また会える日まで
年度末ですね。年度の変わり目は、知った人との別れがあったり新しい人との出会いがあったりします。でも離れ離れになっても、生きていればいつかまた会えるものです。3月は野生動物との別れの季節でもあります。3…
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この動物は何でしょう
顔のアップでこの動物が何だかお分かりになるでしょうか。タヌキだと思った方は惜しい!答えはこちら↓キタキツネでした。見慣れたキツネとは毛色が異なりますね。キタキツネはたまに黒とか銀色などの毛色のものがい…
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穴をあけて舟
冬の森の中でトドマツの木に穴が開いていました。木の根元には、木くずが。犯人はクマゲラのようです。クマゲラはアイヌ語では「舟を掘る鳥」と呼ばれており、写真のような舟堀型と呼ばれる楕円形の穴を掘ります。後…
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山猫は眠りたい
北海道にはなぜ野生のネコ科動物が生息していないのか、残念に思う時があります。ヒグマがいてオオワシやオジロワシがいてシマフクロウがいて、なぜトラやヒョウやヤマネコがいないのか。残念に思っているのは私だけ…
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恋しくばたずね来て見よ
冬の森にキタキツネの声がこだましていました。キツネの声のイメージは一般的に「コンコン」ですが、どうしてもそのようには聞こえません。形容するなら「ギャンギャン」とかでしょうか。何となく物悲しく聞こえます…
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春タイヤ
ふと事務所の裏の車を見るとタイヤがこんな感じに。 3月に入り日中はプラスの気温になる日も増えてきました。1日の寒暖差…
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明鏡止水
先日の低気圧の勢力はすさまじく、各地で鉄道が運休したり国道が閉鎖されるなど影響がありました。低気圧が通過した後は春のような陽気になり、溶けかかった流氷の上でオオワシが羽を休めていました。数日前の暴風雪…
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雪の妖精と竜の末裔
最近シマエナガを見ました。雪の中にいるほわほわのボールみたいな外見はとても可愛いです。近頃は雪の妖精とか呼ばれて人気ですね。写真集なども出ているようです。シマエナガはエナガの亜種で北海道に生息していま…
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森を走るエゾクロテン
先日、知床博物館で連続講演会があり、最後の日はエゾクロテンの話でした。エゾクロテンはイタチ科の動物で、北海道には他にイタチ科として、オコジョ、イイズナ、イタチ、ニホンテン、アメリカミンクが生息している…
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空に浮かぶ流氷
氷に覆われた海を見ていると、水平線にぽっかりと空に浮かぶ流氷が見えました。不思議ですね。これは蜃気楼という現象です。蜃気楼はなぜ起こるのでしょうか?スマホで調べてみれば答えはすぐに出ますが、まずは自身…
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手軽に雪の結晶を見る方法
風が静かな日は、はるか空から雪の結晶が壊れずに地上に降りてきます。衣服についた雪をふと見ると、綺麗ないわゆる雪印の形をしていることに気が付きます。もっと雪の結晶を大きく見たいと思ったとき、ルーペがあれ…
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つららの形成と崩落
氷柱(つらら)、氷筍(ひょうじゅん)、雹(ひょう)、霜、雪、霰(あられ)、流氷、氷河、ジュエリーアイス、ダイヤモンドダストなど、氷を表す様々な名前があります。状態や形成のされ方によって呼び名が変わりま…