スタッフのフィールドノートとは?
About “Field Note”
知床に暮らしているのは野生動物だけではありません!「スタッフのフィールドノート」は、知床の自然を最も身近に体験しているスタッフがお届けする日々のブログです。移り変わる季節の中で見つけた小さな発見や、スタッフならではの知床の過ごし方、なかなか見ることができない登山道の様子など、ここにしかない生きた情報を発信しています。
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逆行する季節
今日の朝は久々に雲が晴れ、知床連山が姿を見せました。麓は新緑だというのに山だけモノクロの世界です。そしてすぐに雨雲の中に隠れてしまいました。[caption id="attachment_…
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ラン科の行く末
今朝は9℃すっかり冷え込み、花も縮んでいるだろうなあと思いながらフレペの滝遊歩道へ向かったのですが、ギンランがひっそり咲いているのを見つけました。実はこのギンラン、昨年は全く見当たらず、さてはエゾシカ…
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夏の気配
ようやく春がきたと思っていたら、あっという間に夏の気配。エゾハルゼミの声が聞こえてくるようになりました。それもそのはず、フレペの滝遊歩道を歩いていると羽化したばかりのものから、抜け殻まで、木の幹にたく…
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スズメバチの巣作り
最近は暖かくなり、スズメバチをよく見かけるようになりました。この時期見られるスズメバチには働きバチや雄バチはいませんので、女王バチだけがとても忙しく飛び回っています。あちこち飛び回って巣を作る場所探し…
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草原からニョキニョキ
フレペの滝遊歩道を散策後、自然センターに立ち寄ってくれた方々から「草原のところにニョキニョキ伸びている草は何ですか?」と、よく聞かれるようになりました。出始めのワラビと競うように伸びているその草はどち…
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鵺
私はトラツグミ。ツグミ科の小鳥。またの名を「鵺(ヌエ)」、「鵺鳥(ヌエドリ)」とも言います。ヌエというと妖怪を思い浮かべる人も多いのでは?平安時代の京都に現れたと言われる、サルの頭と虎の胴体、蛇の尻尾…
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森づくりの道で感じる春
5月に入り、雪解けも随分進んできました。自然センターから気軽に散策できるトレイルとして、知床100平方メートル運動地の一部である「森づくりの道」があります。遊歩道は、まだまだ茶色い地面が広がっているの…
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アキタブキの花
アキタブキというのは、全国に自生しているフキの中の、北海道と東北地方の亜種です。フキの花は春の雪解けとともに開花するキク科の花で、いわゆる「ふきのとう」のことです。天ぷらにしたらおいしいですよね。キク…
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スノーローズ
4/26、知床横断道路(国道334号線)が約半年の冬季通行止め期間を経て、開通しました。 知床峠まで車で登れば、そこからは手軽に春の山スキーが楽しめます。スキー好きのウトロ側スタッフと羅臼側…
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いい湯だな
「WILD HOT SPRING」と言えば、その名に恥じない岩尾別温泉。ホテル地の涯さん向かいにある無料の露天風呂です。手前にある「三段の湯」は湯船がちょっと神秘的な色をしています。奥の「滝見の湯」は…
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いろいろな顔を持つ知床連山
知床五湖フィールドハウスから望む最近の知床連山はキレイに展望できる日もあれば、雲がかかっている連山、夕焼けでピンク色に染まる連山など、様々な顔を見せてくれます。 &…
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春のキノコ
雪解けが進んだ春、山菜採りに出かけたいと思い始める今日この頃。知床ではギョウジャニンニクを採りに山へ入っている人をたびたび見かけます。そんな雪解けの時期、実はキノコ採りも出来るんです。シイタケなどを原…
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育角休暇
角がないけどオスなのです。冬を乗り切ったオスのシカたちは古い角を捨て、新しい角を作る準備を始めました。角の折れた箇所が少し痛々しいです。これから秋にかけて袋角がどんどん成長していきます。角のないシカな…
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イタチの仲間の勢力争い
この4月から道庁知床遺産担当の方が現地ウトロに赴任されました。これから一緒にお仕事することになりますが、早速赴任された道職員の方からアメリカミンクの交通事故情報と写真を提供いただきましたので、紹介し…
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寒さ対策
今年は暖かくなるのが例年より早いようで、春が早く訪れた印象です。確かに、最近暖かいです。雪が解けるのも早く、今年はフクジュソウ(キタミフクジュソウ)が3月の下旬から咲き始めていました。しかし、春で暖か…
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エゾマツくん
4月に入って知床も少しはあたたかくなってきました。しかし森の中はまだ雪が残り、木々の芽吹きはまだまだ先です。多くの樹が冬に葉っぱを落としてしまうのですが、中には冬も葉を落とさず常緑を保っている木々があ…
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春ですよ!
3月も、もう残りわずか。いよいよ4月、新しい年度が始まります。春分の日が過ぎて、どんどん日差しが力強く、そして日が長くなっているのを実感します。自然センター周辺でも雪解けが進んできました。 今日は朝…
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星とアイヌ
タヌクラン アナク ノチゥ クルカ テシナタラ トイタサオッ ア・ヌカンノ今夜は星月夜で北斗七星がよく見える 上のカタカナで書かれた文はアイヌ語です(萱野茂のアイヌ語辞典参照)。アイヌの文化…
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あのツララの謎
どうしてあんなに高いところに?その高さは約3メートル。少し前から気になっていた「イタヤカエデのツララ」。[caption id="attachment_6745" align="alignleft" …
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青い春
3月も半ばを過ぎ、ウトロは海岸線に波が音を立てて打ち寄せる日々が続きました。もう海明けかと思われた春分の日、流氷が戻ってきました。山も久しぶりに顔を出しました。 &n…
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シカの素顔
知床にいるとシカを見る機会は多くあります。ですが人に見られているシカはやはりどこか緊張感を持っているもので、常に人の存在を意識しているものです。観測そのものが対象に影響を与えてしまう、物理学の観察者効…
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いつもの夕陽
打合せ後、職場に戻る途中にいつもの道からいつも通り、夕陽が見えました。何度見ても、綺麗なものは綺麗です。感動は薄れないですね。こんな素晴らしい景色を見られる場所で、毎日働くことができる幸せをかみしめた…
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ゆらゆら、ぷかぷか、春の海
昼休み、昼食を買いに車を走らせていると、海鳥に混じって、海面にテカテカ光る物体。 双眼鏡で見ていると、水面で立ち泳ぎしながら居眠りするゴマフアザラシでした。なんとも気持ちよさそうにゆらゆら、ぷかぷか…
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空飛ぶリス
樹上から「カカカカッ」と高速で木をつつく音が聞こえ、アカゲラかな?と目を向けるとアカゲラ以外の動物も見つけました。 エゾモモンガです。お互い目が合いました。 近距離だったので逃げ…
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春の足音
ここ数日の暖かさで道路沿いの斜面の雪もだいぶ解けてしまい、ちょっとしたさみしさを感じている今日この頃ですが、その恩恵にあずかっている生き物も目にします。エゾシカは、雪深い冬の季節は食べるものが少なく、…
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氷上にて
今の時期、ウトロではワシが普通に見られるので、本州から来られた方は驚かれます。流氷上にとまっているオジロワシやオオワシは冬の知床を象徴する景色かもしれません。今朝は氷上に2羽のオジロワシと1羽のカラス…
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海の山
2日間に渡る吹雪の後、流氷が作ったのは山でした。流氷の向こう、水平線に見えるのは波?と車から降りて、双眼鏡で確認するとそれは流氷山脈!吹雪がもたらした強烈な北風に、流氷どおしがぶつかり合って出来た流氷…
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上を向いて歩こう
今日みたいな青空の日は、森へお出かけしてみませんか? 冬の森は木々の葉っぱもないし…つまらない…いいえ、そんなことはありません! &…
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氷の上を歩くヒト
昨日、ようやく流氷がびっしり接岸し、待ってましたとばかりに「流氷ウォーク」が行われています。私には見慣れた冬の風物詩ですが、毎度見るたびに「そこは海の上ですよ!一瞬にして氷がなくなったらドッボーンです…
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雪原のあしあと
大人のあしあと子どものあしあとシカのあしあと分からないあしあと・・・ フレペの滝に向かう途中で その地を踏みしめていった多くの「あしあと」がそこに残った。 反対に1つ道をそれると …