スタッフのフィールドノートとは?
About “Field Note”
知床に暮らしているのは野生動物だけではありません!「スタッフのフィールドノート」は、知床の自然を最も身近に体験しているスタッフがお届けする日々のブログです。移り変わる季節の中で見つけた小さな発見や、スタッフならではの知床の過ごし方、なかなか見ることができない登山道の様子など、ここにしかない生きた情報を発信しています。
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寄生の果実
今年の5月に寄生木(ヤドリギ)の話を書きました。 ヤドリギは樹木に寄生する樹木で、宿主の樹の枝から球状に枝を伸ばします。 5月中は目立たない花が咲いていたのですが、今はかわいい果実がついています。…
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秋と冬の境界
地球は時速1,600kmで回転していて、時速108,000kmで太陽の周りをまわっているそうです。 私達も1秒後には全然違う場所にいるはずなのですが、その自覚はありません。 ただ季節の移ろいを見る…
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カワアイサとウミアイサ
11月です。寒い日が続きます。 天気のいい日だからと張り切って海へ行くと、吹く風のあまりの冷たさに縮こまってしまう、そんなこの頃です。すでに夏は望郷の彼方に… なので、鳥を見に行くのも…
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冬の水鳥
紅葉の時期も終わり、山も街も寒々しい雰囲気に変わってきました。 知床峠もカムイワッカも冬期閉鎖、五湖ももうすぐ閉園となります。11月はいつ雪が降ってもおかしくないし、行ける場所も限られてくるので観光…
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北極圏よりの使者
先日、シロカモメを見つけました。 残念ながら死亡していましたが。道路沿いであるのと頸椎が折れていたので、交通事故だと考えられました。 シロカモメは冬になるとユーラシア大陸の方から渡ってくる日本…
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恋するオショロコマ
サケ科魚類というと、サクラマス、カラフトマス、シロザケが印象的ですが、知床の河川にはオショロコマというサケ科魚類が生息しています。 カラフトマスやシロザケの遡上と産卵は一大イベントとして人間にも認識…
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青いキノコ
私の名前はロクショウグサレキン。 これでもキノコです。 長ったらしい名前ですが、木を緑青(ロクショウ)色に染めて、腐らせる(クサレ)という由来があります。なんとも率直な名前です。 秋になると2~…
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荒波とシノリガモ
秋が終わりに近づいてきています。 あちこちの湖では渡り鳥達が到来し、どんどん賑わってきました。楽しい季節の始まりですね! こないだ斜里でもハクチョウを見かけましたし、網走にもカモメ…
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コケの秋がきた。
ジャゴケ、漢字で書くと「蛇苔」。 名前の由来は見てのとおり表面がヘビの鱗に似ているからだそうです。なるほど、覚えやすい名前です。 先日、近くで観察すると雌器托がぽっこりと顔を出していました。秋です…
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冠雪と朝焼けの知床連山
最近、めっきり冷えてきました。日中はそうでもありませんが夜は冷えます。 今朝も寒いと思っていたら、それもそのはず。知床連山にうっすら雪が積っていました。 ああ、そろそろタイヤ交換しなきゃな、と…
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ギンザンマシコとの出会い
休日に羅臼湖へ行ってきました。 今の時期はバスが運行していないので、知床峠に車を停めて40分ほど歩きます。 心地よい秋の日差しの中を、鳥のさえずりに耳をすませながら歩きます。車どおりは少なく、たま…
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スイミング・デッド
8月にカラフトマスが川に遡上したという記事を書きましたが、10月はカラフトマスの命が尽きる季節です。 シーズン初めに遡上したカラフトマスは産卵し終えて死亡し、その骸は川底や川岸で朽ち果てるのを待って…
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シーズン・イン・ザ・サワ
今年は列島各地で強烈な猛暑が続きましたが、さすがに9月も後半、涼しいを通り越して若干肌寒い日も増えてきました。身体を動かすならこれぐらいの気温が気持ちがいいですね。山々は紅葉が始まり、行楽にうってつけ…
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タヌキ、アライグマ
最近、日が沈むのがとても早くなりました。6時なんてもう真っ暗ですね。 休日、遠出した時なんかは、家路の途中で暗闇とまぶしいライトのコントラストが強すぎてかなり目が疲れます。仕方がないですが・・・。 …
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残酷な天使のキノコ
収穫の秋ですね。野山には木の実が実りキノコが生え、川にはサケが上り人も動物も自然の恵みに感謝する季節です。 自然のものを食べることも、大切な自然体験だと思いますが、気をつけたいのは毒を持つ生き物です…
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蛾をきらわないで。
センターの事務所入り口脇にへばりついているキレイな蛾を発見! うちの虫博士に聞いてみると「ヒメヤママユ」という蛾でした。 「ん?どこかで聞いたことがあるぞ!?」と思ったら、私が以前可愛い!とひと目…
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キク科sp.の咲く頃
皆さんは秋の花というと何を思い浮かべますか? 私は断然キク科の花たちです。なぜかというと、いつも同定に悩まされているから。 同定とはその植物の名前を「これです!」と確定することですが、実はこの同定…
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ユリカモメきました
この前、ユリカモメを見ました。 ユリカモメはカモメの一種で、小さい体とつぶらな瞳、目の後ろにあるホクロのような模様が特徴的です。 ちなみに夏には頭が真っ黒になります。 [ca…
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命を懸けた遡上
先日サクラマスの遡上を確認するため、岩尾別川を上りました。 水中にカメラを入れてみると、ヤマメやオショロコマが多く見られました。 しかし、なかなかサクラマスの姿が見当たりません。  …
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きのこはきのこ。
やっぱり秋はきのこシーズンですね。 遊歩道を歩いていると図鑑で見ても識別できないようなキノコがたくさんニョキニョキと生えています。 これはホウキタケの仲間でしょうか。 ホウキタケといってもキホウ…
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フレペの滝に秋の足音
フレペの滝にパトロールに行ってきました。 ワラビなども枯れはじめ、森も次第に秋の色になってきました。だんだんと秋の足音が迫ってきています。まだ、夏の暖かさも残っている気がします。 夏から冬へと変わ…
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ペレケ川はマスでいっぱい
斜里町ウトロ地区の真ん中を流れるペレケ川には、川沿いに遊歩道がついています。 今はカラフトマスが遡上していて遊歩道からでも大量のマスの姿を見ることができます。 地元の研究者の方によれば例年より…
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実りの季節
知床は随分秋めいてきました。昨年の森の実りはイマイチだったけれど、今年は順調かな?気になって自然センター周辺を歩いてみると・・・ありました!!たわわに実ったヤマブドウ!手の届くところに重そうにぶら下が…
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キノコのシーズン
今年は多雨で暑かったためか、キノコが元気です。 事務所の裏ではテングタケがニョキニョキと生えてきて、何時になくメルヘンチックな風景になっています。 残念ながらテングタケにはイボテン酸という毒成…
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地上の世界
ここ1週間、晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと不安定な天気が続いておりますが、知床五湖の地上ではスギゴケがひっそりと一斉に胞子体を伸ばしています。 いつ胞子をまくのか。 胞子のうの蓋が取れて胞子が…
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孤高の樹
春先にまっさきに花を咲かせ 夏が過ぎたらさっさと落葉する やせ地や崩落地にまっさきに芽吹き、大地の傷を癒す きれいな花も咲かないし、紅葉もしないから、誰も振り向かない ケヤマハンノキはそんな孤…
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大虎杖
最近、花が咲いている植物です。 大虎杖と書いてオオイタドリと読みます。または大痛取とも書きます。 オオイタドリはタデ科の多年草で、特徴は大きな葉と背丈が高いことと、よく繁殖することです。 山菜や…
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You are what you eat
英語で「You are what you eat」ということわざがあります。 日本語にすると「あなたは、あなたの食べたものでできている」。つまり健康は食べ物で決まる、という意味だそうです。 キ…
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輪廻の鱒
知床の河川ではカラフトマスの遡上が見られるようになりました。 なんか毎年、同じ映像を撮っている気がします。 しかし今、上ってきているカラフトマスは昨年とは違うマスです。 カラフトマスは2年で成熟…
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オシドリ親子
先日、知床五湖でオシドリの親子を見かけました。 ヒナが5羽、枯れ木の上で並んで寝ていて、それを大事そうに見守る母親がとてもほほえましく感じられました。 &nbs…