スタッフのフィールドノートとは?
About “Field Note”
知床に暮らしているのは野生動物だけではありません!「スタッフのフィールドノート」は、知床の自然を最も身近に体験しているスタッフがお届けする日々のブログです。移り変わる季節の中で見つけた小さな発見や、スタッフならではの知床の過ごし方、なかなか見ることができない登山道の様子など、ここにしかない生きた情報を発信しています。
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噛んではいけない
今年はイチイの果実がよく実っているのを見ます。イチイはイチイ科の常緑針葉樹で、秋になると赤い実をつけます。別名ではオンコともいい、文学や他の分野ではアララギの名の方が有名かもしれません。イチイの実は食…
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知床・ウトロで鮭をみる
先日、「写真ゼロ番地」の写真ワークショップ「日本一の鮭を撮る」に参加してきました。 知床・斜里町は、実は鮭の漁獲量14年連続日本一。 そんな活気に溢れる鮭の水揚げシーンを、知床国立公園すぐそばのウトロ…
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不思議な果実Ⅱ
先日紹介したホオノキの果実の続きです。不思議な赤い袋果はその後どうなるのか?同じモクレン科のキタコブシの袋果と一緒にならべて、定点撮影カメラで記録してみました。上がホオノキ、下がキタコブシの袋果です。…
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季節の変わり目
五湖を散策していると、カラフルに色付いた静かな森の中でエゾリスがせっせと働いている姿が見られました。 この時期は厳冬を目前に動物たちは多忙な日々を送ります。 ですが実はそれは動物だけでなく、優雅に緑の…
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秋の実り
この秋オープンした森づくりの道「開拓小屋コース」、もう歩いていただけましたか?しれとこ100平方メートル運動の運動地を散策いただける期間限定のコースで、開拓当時に使用していた作業道をそのまま歩くことが…
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カメムシのはなし
知床のように山が近い地域では、毎年時季になると大量の虫が発生します。大量発生する虫の代表としてはハエやカ、テントウムシなどがあげられますが、中でも最も手強い(?)と言われるのがカメムシ。現…
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自然が作り出した「アート」
最近知床自然センター周辺で見かける、蛾についてです。蛾というと、多くの人達からは嫌われているイメージですが、はたして具体的にどのようなイメージから嫌われているのでしょうか。今回は、今までとは違った視点…
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38万km
約38万キロメートル。何の距離かというと地球から月までの距離です。光の速度なら1秒ちょっとでたどり着ける距離ですが、地球から出られない私達には絶望的な隔たりです。仮に1日40km歩いたとして、月にたど…
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不思議な果実
最近、森の中を歩いていると見つける奇妙な物体Xがあります。鮮やかなピンク色で、森の中では非常に目立ち、違和感があります。長さは15~20cmくらいでずっしりと重いです。森歩きに慣れた人ならすぐに分かる…
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大物が釣れた?
幌別河口の釣り人から、何やら大きい魚が浜に漂着したとの連絡を受けました。現場に行って見てみると確かにでかい。大物が釣れましたねー、ってサメか!。 これはネズミザメという、マスやサケなどを食べ…
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ヤマセミ
先日、思いがけない縁で、ある野鳥画家の方と一緒にバードウォッチングをする機会がありました。午前6時頃だったでしょうか。まさに秋晴れというのにふさわしい、とても気持ちの良い朝でした。その頃、台風が知床に…
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ルドベキアの花束を
はたから見ると変な光景に見えたかもしれません。男達が寡黙に花を摘んでいる。黄色い綺麗な花を摘んでいる。花の名はルドベキア・ヒルタ(Rudbeckia hirta)。またの名を黒い瞳のスーザン(blac…
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見守る
通勤中、毎日のようにオジロワシを見る場所があります。まるでオホーツク海を見守るようにオジロワシがとまっています。今日は2羽の成鳥が寄り添うようにとまっていました。夫婦なのかもしれません。 3…
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ねじれた花
9月になると知床ではあまり目立つ花が咲かなくなります。でもよく探すと可憐な小さい花が見つかるものです。ネジバナはそんな花の一つ。らせん状に小さい花が縦に並んでいる、不思議な花です。フレペの滝遊歩道で普…
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特定外来生物オオハンゴンソウ
夏の終わりになるとハンゴンソウの金色の花が目に付くようになります。国道をウトロ方向に走っている途中、ハンゴンソウ綺麗だなぁと思って見ていたら別のものを見つけてしまいました。オオハンゴンソウです。ハンゴ…
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お帰り、カラフトマス
誰かとの約束を守るかのように、毎年カラフトマスはこの時期、河川に遡上してきます。誰との約束かというと人間ではなく、ヒグマやオジロワシでもなく、太古の先祖から脈々と受け継いだ遺伝子との約束なのでしょう。…
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夏の五湖に咲く花
8月のよく晴れた休日、知床連山には雲がかかっていましたが、散策をすると少し汗ばむような陽気でした。知床五湖の地上遊歩道を散策すると、様々な夏の花を見つけることができました。 鮮やかな紫色をし…
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別世界の別世界
今年も知床連山を縦走登山してきました。出発時の天気はあいにくの雨。カッパ上下を着込んで、上はきっと晴れている!と信じて登る登る。[caption id="attachment_7744" align=…
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若い翼
最近、模様がはっきりしない鳥がよく見られるようになりました。一見すると何の鳥だかよくわかりませんが、ハクセキレイです。顔がなんとなくあどけなく、幼さを残しています。今年生まれたヒナたちがようやく飛べる…
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サンカヨウ
ウトロで電気柵周りの草刈りをしているときに、フキのような葉にブルーベリーのような実を付けた不思議な植物を見つけました。この植物が気になったので、持ち帰って調べることにしました。調べた結果、サンカヨウと…
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草原の鳥
この前フレペの滝遊歩道を歩いた時に草原の少し高い草の上でジィジィとさえずっている鳥を見つけました。始めはコヨシキリかなと思ったのですが胸の、少し黄土色になっている部分がどうも似ていなく、その日のうちは…
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かわいいイケマ
今日も暑かった知床…25度とはいえ湿度も高く、風もなく、とにかく暑かった。。。さて、今フレペの滝遊歩道ではイケマが見頃を迎えています。毬のような花がとても可愛らしく、一つ一つの花が少しずつ開いていく様…
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コエゾゼミの羽化シーズン
知床自然センター周辺は最近、連日気温30℃オーバーです。暑いです…。最近のこの暑さのせいか、例年7月下旬頃から羽化が見られるコエゾゼミがもう、羽化を始めていました。飛んでいる姿も見ましたし、鳴き声も聞…
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ハマナスの咲く頃
森繁久弥さん作詞・作曲の「知床旅情」の冒頭に、ハマナスの名前が出てきます。なので「知床」というと「ハマナス」と連想する方も多いのではないでしょうか。しかし実際は、知床国立公園内でハマナスの花はなかなか…
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きみの名は
白い麗姿にときめいて。この清々しい美空と連山に咲く。 しれとこすみれ ※6月下旬~7月上旬の硫黄山登山の楽しみはシレトコスミレに会えること。憧れの人に会うような高揚感を花に抱くのは変でしょうか。 [c…
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山の上では
7月2日(日)は知床連山最高峰羅臼岳の山開きでした。安全祈願を行った後、多くの方が登山を楽しんでいました。例年雪渓の多い大沢を一歩一歩進みます。軽アイゼンがあると安心です。雪解けが始まった場所には次々…
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夏の海岸in知床
知床の海岸にキレイな鳥を最近よく見かけます。それは、頭から腰までが青藍色、腹が赤褐色の色鮮やかな鳥。鳥の名は「イソヒヨドリ」(♂) ヒヨドリと名前がついていますが、ヒタキ科に属…
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目立つのは 花じゃなくても
国立公園内を車で走っていると、白く目立つ植物が道路に脇に生えているのを見かけます。白い花でも見えているのかと近づくと、葉が白くなったマタタビがの葉です。 …
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エゾスカシユリの咲く頃
知床自然センターや知床五湖へ向かう途中、道路脇でオレンジ色の鮮やかな大輪の花が見られるようになりました。エゾスカシユリの花です。エゾスカシユリはユリ科の多年草で、北海道では草原や道路脇などでよく見られ…
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ヒメクチバスズメガ
昨日、知床五湖フィールドハウスで見つけた蛾です。おそらくヒメクチバスズメだろう、ということで。だいぶ弱っていたみたいで、観察のために入れた袋の中でも騒ぐことなく、黙ってじっとしていました。 …