植物
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ハンゴンソウは反魂草。
7月、8月になるとフレぺの滝遊歩道をにぎわすハンゴンソウが今年もニョキニョキ伸び始めました。 ハンゴンソウ…毎年当たり前のように生えるし、何も疑問に持たずに口に出していましたが、漢字にすると「反魂草…
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春はスミレ
スミレたちが各地で咲いている様子を目にします。 スミレのよいところは、日本全国ほとんどどこにいても、春を感じる植物として姿を見られるところです。 小さくも確かに存在感をもち、か細い花茎の先にも力強…
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春の白
コブシの白は知床の春の訪れをしみじみ感じる色です。 コブシはモクレン科Magnoriaceaeの樹木です。大きな花弁が特徴的ですね。 以前は知床に生育するコブシは、コブシの変種である「キタコブシ」…
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ナニワズの季節
知床でもあちこちで花の便りが届いていますが、フレぺの滝遊歩道にもようやくナニワズが咲きました。ジンチョウゲ科の花で、パッと見たところ草本植物の様ですが、たくましい幹がれっきとした木本を感じさせます。 …
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この力強さ、負けてられない。
自然センターに続く海岸線の道路脇にひっそりと顔を出しはじめたツクシ。 アスファルトを突き破り上に伸びようとする様は、ただ春を待っていたというだけではなく、今年も元気に生えるぞ!という力強さを感じます…
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岩に咲くバラ
今は多肉植物ブームのようですね。 今回ご紹介するのは岩の隙間に美しさを添えるように生えるベンケイソウ科のイワベンケイとコモチレンゲ。 この状態でも十分可愛らしいですが、ここからニョキニョキと葉を伸…
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春、ときどき雪。
ここ最近は温かい陽気が続き、すっかり春めいてきたと春ボケしていたところに久々の雪。 少しだけと思いきや降るわ降るわで雪かきが必要なほど積もりました。 [caption id="attachme…
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樹になる樹、樹になる鳥
冬になると樹々の葉が落ちて見えにくかったものが見えやすくなります。 夏は気が付かなかったヤドリギの葉がよく見えるようになりました。ヤドリギは樹に寄生する樹で、冬でも常緑です。晩秋から冬にかけて果…
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ヒツジたちの沈黙
シミュラクラ現象という現象をご存じでしょうか。 例えば三つの点があると、人や動物の顔にように見えてしまう脳の働きのことです。 (゚∀゚) (´・ω・`) ( ゚Д゚) ←こういう記号の配列が表情を…
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ウサギの尻尾?
樹から妙なものが生えている! ウサギの尻尾のようにモコモコしている! 何かと思ったらキノコの仲間で、ヤマブシタケでした。 ヤマブシタケはサンゴハリタケ科のキノコで、食用にもなります。 名前…
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紅葉が山から下りて来る
この数日は季節外れの暖かさとなっていますが、高い山では紅葉が進んでいます。 10月1日の知床連山の紅葉ですが、極楽平(標高800~900m付近)の辺りで見頃となっていました。 紅くなるのはナナ…
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これは何マツ?
針葉樹のマツですが、知床ではあまり種類が多くないので簡単に覚えることが出来ます。 上の写真はカラマツと言います。もともとは北海道になかったマツで、知床では大正時代以降、植林するために本州から持ち込ま…
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エイリアン・スピーシーズ
映画のようなタイトルですが、外来生物のことをエイリアン・スピーシーズというようです。 今年も黄色い大輪の花、オオハンゴンソウが咲く季節となりました。 オオハンゴンソウはキク科の多年草で、北アメリカ…
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知床五湖巡視
先日は知床五湖の巡視をしてきました。 知床五湖周辺の天気は曇りでしたが、知床連山が綺麗に見えました。 現在、遊歩道上では、サワギキョウやネムロコウホネなど様々な植物を見る事ができます。 […
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フレペの花の興亡
季節が進むたびに、とある花が咲き、散り、種をつけ、そして別の花が咲いていきます。 季節は止まってくれず、目を離している隙に世界は素晴らしい表情を見せているかもしれません。『男子、三日会わざれば刮目し…
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羅臼岳は花ばたけ
6月27日に羅臼岳巡視を行いました。 ルートは羅臼温泉ルートから、お花畑-羅臼平経由、岩尾別温泉下山でした。 羅臼温泉ルートの泊場の水場、岩尾別温泉コースの銀冷水、弥三吉水、水量豊富です。 &n…
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フウロソウの仲間
フレペの滝遊歩道沿いにチシマフウロが咲き始めました。チシマフウロの開花は夏の訪れを感じます。 フウロソウの仲間はチシマフウロが道内の山地に多く見られ、エゾフウロは原野に咲く傾向があります。 フレペ…
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ワラビを守る者
最近、夏のような暑さが度々あり、植物たちが一斉に伸び始めました。日当たりのよい草地を歩いていると、たくさんのワラビが伸び始めていました。 ワラビは、山菜として古くから親しまれており、根茎からとれるデ…
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出会い求めて
人が自然の中に出る理由は何でしょうか。 アウトドアアクティビティを楽しむため、日常から離れて癒しを求めるため、よい風景を見たいため。 いずれも理解できるものですが、私の場合はいきものとの出会いを求…
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ウトロの春は、夏と冬。
先日、雪が解け始めた森へ春探しに行ってきました。日陰になっている所はまだ雪が多く残っており、林道は車で奥まで入れませんでした。歩いて進んでいくと、道の脇には沢山のフキノトウが開花し、暖かな陽気でチョウ…
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春のたより
長い長い冬が終わり、生き物たちが騒ぎ出す季節です。 タイマーが仕掛けられていたかのように、植物は芽吹きます。 エゾノバッコヤナギが花を咲かせました。黄色く見えるのは花びらではなくおしべです。 …
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本日は雪。でも春。
4月にもなると、知床でも春を感じます。気温はマイナスでも、春だなぁと日々感じます。寒さが緩み、天気の良い日は森の鳥たちがさえずり始めます。 この時期、自然センター周辺では、動物たちがイタヤカエデか…
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「かわいい」から始める森林生態学
森の中で作業をしているとスタッフの一人が木の上にエゾモモンガを発見しました。 モモンガはリス科の小型哺乳類で、日本にはニホンモモンガとタイリクモモンガの亜種であるエゾモモンガの2種類が生息しています…
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落葉のあと
落葉樹は秋になると葉を落とし、来春に備えて休眠します。 知床では11月から4月までのほぼ半年間、森は冬枯れの姿です。 冬枯れの森は寂しい感じですが、葉がなくなったから見えやすいもの、見つけやすいも…
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獣はフレンズ
冬の到来で多くの植物は落葉したり枯れたりしてしまいました。あるものは地上部を捨てて根っこで休眠し、あるものは種子を散布して死滅します。 本体が枯れても種子を残せれば植物は目的を果たせます。 雪…
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寄生の果実
今年の5月に寄生木(ヤドリギ)の話を書きました。 ヤドリギは樹木に寄生する樹木で、宿主の樹の枝から球状に枝を伸ばします。 5月中は目立たない花が咲いていたのですが、今はかわいい果実がついています。…
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秋と冬の境界
地球は時速1,600kmで回転していて、時速108,000kmで太陽の周りをまわっているそうです。 私達も1秒後には全然違う場所にいるはずなのですが、その自覚はありません。 ただ季節の移ろいを見る…
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コケの秋がきた。
ジャゴケ、漢字で書くと「蛇苔」。 名前の由来は見てのとおり表面がヘビの鱗に似ているからだそうです。なるほど、覚えやすい名前です。 先日、近くで観察すると雌器托がぽっこりと顔を出していました。秋です…
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キク科sp.の咲く頃
皆さんは秋の花というと何を思い浮かべますか? 私は断然キク科の花たちです。なぜかというと、いつも同定に悩まされているから。 同定とはその植物の名前を「これです!」と確定することですが、実はこの同定…
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地上の世界
ここ1週間、晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと不安定な天気が続いておりますが、知床五湖の地上ではスギゴケがひっそりと一斉に胞子体を伸ばしています。 いつ胞子をまくのか。 胞子のうの蓋が取れて胞子が…