スタッフのフィールドノートとは?
About “Field Note”
知床に暮らしているのは野生動物だけではありません!「スタッフのフィールドノート」は、知床の自然を最も身近に体験しているスタッフがお届けする日々のブログです。移り変わる季節の中で見つけた小さな発見や、スタッフならではの知床の過ごし方、なかなか見ることができない登山道の様子など、ここにしかない生きた情報を発信しています。
-
知床岬を目指す
7月16日から18日の3日間、知床半島先端部を海岸トレッキングによって目指す巡視業務を行いました。 まずは、ルサフィールドハウスから10分ほどで行き着く道路の終わり、相泊を朝5時…
-
水上のゆりかご
先日、知床五湖の湖上でカイツブリを見つけました。 カイツブリはカイツブリ目カイツブリ科の水鳥で、潜って魚や水生昆虫など水生生物を捕食します。 カイツブリのカップルが水草を運んだりして水上に浮く…
-
高嶺の花たち
知床の山に登る者なら一度は見てみたいシレトコスミレ。 今年は例年より雪解けが早いこともあり、開花時期が終わってしまっているエリアもありましたが、かろうじて見頃の株もありました。 [captio…
-
羅臼岳は花ばたけ
6月27日に羅臼岳巡視を行いました。 ルートは羅臼温泉ルートから、お花畑-羅臼平経由、岩尾別温泉下山でした。 羅臼温泉ルートの泊場の水場、岩尾別温泉コースの銀冷水、弥三吉水、水量豊富です。 &n…
-
キビタキ
森の中にいると、様々な鳥の声が聞こえてきます。 単純なもの、複雑なもの、いろいろありますが、その特徴でいくらかは鳥の判別が出来たりもします。 春から初夏は鳥たちの繁殖期シーズンなので、あちこちから…
-
草の間の白斑
6月に入り、気が付けば辺りの草丈もかなり伸びましたね。 その生い茂った草の間に、産まれたばかりの子ジカを見ることができました。 産まれて数日、数週間でしょうか。 母ジカに比べると…
-
カラスの巣立ち
今のシーズンは鳥たちの子育ての時期です。 はやいものでカラスがすでに巣立っていました。 知床にはハシブトカラスとハシボソカラスが繁殖しますが、おそらくハシボソカラスの幼鳥と思われます。 幼鳥…
-
フウロソウの仲間
フレペの滝遊歩道沿いにチシマフウロが咲き始めました。チシマフウロの開花は夏の訪れを感じます。 フウロソウの仲間はチシマフウロが道内の山地に多く見られ、エゾフウロは原野に咲く傾向があります。 フレペ…
-
霧に包まれる羅臼湖
天気は濃霧。視界は50mも満たない羅臼湖を歩いてきました。 歩道上には踝まで埋まるような、ぬかるみがあり長靴は必須アイテムです。 また、枯れ沢では穏やかな斜度ですが100mほど雪渓…
-
マイマイを食べるマイマイちゃん
特徴的な長い首、美しい光沢のある体、さてこの昆虫は? 決して知床だけにいるわけではない、しかし確かに知床の生態系の一員でもある昆虫、その名もエゾマイマイカブリです。 「マイ…
-
鵜頂点家族
知床の海岸は断崖が多く、海鳥の営巣に適しています。 ウトロにあるオロンコ岩では断崖の岩棚にオオセグロカモメやウミネコ、ウミウが営巣しています。 ウミウは他の鳥より営巣が早く、すでにヒナが生まれてい…
-
活動開始
5月20日に羅臼温泉口から泊場まで歩いてきました。 雪が解けて花が咲きだすと様々な生き物が活動し始めます。 マルハナバチがエゾエンゴサクの蜜を吸っています。 登山道の石の上に何か黒いものが。 …
-
ワラビを守る者
最近、夏のような暑さが度々あり、植物たちが一斉に伸び始めました。日当たりのよい草地を歩いていると、たくさんのワラビが伸び始めていました。 ワラビは、山菜として古くから親しまれており、根茎からとれるデ…
-
新しい形態
先日、会社の駐車場に車を停めると、隣の車が大阪ナンバーの軽でした。 おや珍しい・・・車を眺めると そこに エゾハルゼミが新形態…
-
出会い求めて
人が自然の中に出る理由は何でしょうか。 アウトドアアクティビティを楽しむため、日常から離れて癒しを求めるため、よい風景を見たいため。 いずれも理解できるものですが、私の場合はいきものとの出会いを求…
-
波間にケイマフリを探して
ケイマフリは沖の方にいるイメージで、以前一度、船からその姿を見たことがあります。 メガネが溶けたような白い模様、真っ黒な身体、そして真っ赤な足。 青い海に突然現れるその赤色は、一度見ただけで何度で…
-
おんぶカモメ
ウトロの海岸や漁港では色々な海鳥を見ることができます。 その中でも発見しやすいのがオオセグロカモメとウミネコで、このカモメたちは毎年ウトロ周辺で営巣し繁殖しています。 先日、オオセグロカモメとウミ…
-
6年目の春
今年でフレペの滝遊歩道の開花調査も6年目を迎えました。私たちの身近なフィールドでもあるフレペの滝遊歩道の花々を根気強く見守り続けてきましたが、その中である法則があることが判ってきました。それは、その年…
-
火口湖に立つ
春限定、しかもほとんど誰も来ない、とっておきの場所をご紹介します。 世間を賑わせた史上最長のゴールデンウィークもここなら貸し切り、 「火口湖」です。 同じ火口湖といってもご近所の屈斜路湖や摩周湖…
-
銀のしずくふるふる
森の中を歩いていてふと立ち止まると、どこからともなく、ぽたっ…ぽたっ…ぱたっ…音がきこえます。天気は快晴。前日にも、雨も雪も降っていません。 なんだろう?ぐるっと見回すと… ありました!樹上は…
-
青い木片
森を歩いていると、たまにこんな青い木片に出会うことありませんか? 自然界ではなかなか見られない青い色をした物体ですが、れっきとした生き物です。 その名をロクショ…
-
旅の仲間
斜里町でマガンの飛来を確認しました。 オオヒシクイとの混群で、数十羽の群れでした。 手前の小型で嘴の付け根が白いのがマガン、嘴が黒っぽくて大型のがオオヒシクイです。 比較してみるとオオヒシク…
-
素晴らしき裏山、知西別岳
今年の春も知床峠が無事に開通しました。 峠の開通は、近隣の山スキーファンがにわかに色めき立つ、知床の山々の春スキーシーズンの到来も意味しています。 私にとって平成最後となる山スキーは、知床自然セン…
-
ウトロの春は、夏と冬。
先日、雪が解け始めた森へ春探しに行ってきました。日陰になっている所はまだ雪が多く残っており、林道は車で奥まで入れませんでした。歩いて進んでいくと、道の脇には沢山のフキノトウが開花し、暖かな陽気でチョウ…
-
ラナ・ピリカ
雪がとけ眠っていた小さな生き物たちが目覚める季節です。 知床で真っ先に目覚め産卵を開始する両生類が、エゾアカガエルです。 ラナ・ピリカ(Rana pirika)は学名で、ラナはラテン語でカエルを意…
-
今の季節ならではの楽しみ
寒い冬が明け気温も少しづつ上がり、外を散策するのに快適な日が増えて来ましたね! 先日、知床五湖の小ループコースを散策しました。遊歩道の脇には、まだまだ雪が残っています。そこで素敵な野生動物達の落とし…
-
カラスじゃないよ、ハシブトガラだよ
フレペの滝遊歩道の巡視がてら、自然観察をしてきました。 林内ならたいていどこでも見かけることができる野鳥、ハシブトガラを真っ先に観察できました。 枝先でちょこちょこ動きながら、…
-
ウミウたちの春
本格的な春になってきた今日この頃です。 ただ、また雪の予報も出てますので油断はできませんね。 この時期は山の鳥・海の鳥に限らず繁殖シーズンですね。 いまだ海岸近くで浮かんでいるシ…
-
春のたより
長い長い冬が終わり、生き物たちが騒ぎ出す季節です。 タイマーが仕掛けられていたかのように、植物は芽吹きます。 エゾノバッコヤナギが花を咲かせました。黄色く見えるのは花びらではなくおしべです。 …
-
お辞儀をする鳥
最近、斜里からウトロにかけての沿岸にウミアイサの群れが見られるようになりました。 ウミアイサはカモ目カモ科の水鳥で、日本では冬鳥です。水中に潜って小魚などを食べます。 アイサは漢字では『秋沙』と書…